材木座の長勝寺で行われる「大国祷会」(だいこくとうえ または大荒行僧成満祭 だいあらぎょうそうじょうまんさい)。修行僧が裸で水をかぶり、国家安泰と世界平和を祈願する。18人の修行僧は千葉県市川市の法華経寺で「寒の荒行」として100日間(11月1日から2月10日まで)の精進(睡眠時間3時間・かゆと梅干しの食事が朝夕2回・水行・読経)を続けてきた。本覚寺で行列を整えうちわ太鼓に先導されて長勝寺の水行場へ入る。下帯一枚になり、水行肝文と呼ばれる経文を「六根清浄」などと唱えながら手桶で何度も冷水をかぶる。六根とは眼・耳・鼻・舌・身・意の働きのことである。6人ずつ3回にわたって行われた。現在の形になったのは昭和初期といわれる。境内には「誓願の柱」と呼ばれる三本柱が立てられ、罪の浄化・死者の供養・開運祈願が記されている。
→法華経寺


日蓮に帰依した領主石井長勝が弘長3年(1263)に自邸を提供し日蓮を開山として創建した。高村光雲(彫刻家 1852-1934) 作の日蓮上人銅像とそれを囲む四天王像(持国天・増長天・広目天・多門天)が立つ。妙法寺、安国論寺とともにここも日蓮の松葉ヶ谷草庵の跡と伝えられる。

2006.02.11 長勝寺(日蓮宗・石井山)の大国祷会(だいこくとうえ)
 

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